アイエェェ! ニンジャ!? カテナイ ナンデ !? (ぬばたま)

始めに、へっぽこプレイヤーの書く駄文である事を予めご了承ください。当たり前な事も含めて、自分の考えをより詳しく書く為に長くなっている部分があります。



さて、宮地学園CF部が発売されて10日が経ちました。モナークからのエクスカルペイト再評価等、とても面白そうな環境の流れを感じます。

発売日の当日、私もウキウキしながら新弾、特に新クランであるぬばたまを握って その日の公認大会にぶつけてみました。


0-3。じゃんけんの結果に恵まれなかったとか、相手に6治されたとかどうでも良くなるくらいにぬばたまの抱える問題を突き付けられる結果となりました。それ以来、通えるショップの大会で何度もぬばたまをぶつけ、改善を繰り返しています。

今回はそんなぬばたまの「個人的な見解」を書きました。皆さんと意見交換が出来たら幸いです。



1.ぬばたまの構築について

宮地環境で使えるカードが30種にも満たない為、敢えて「マガツが強い」、「いやクジキリが強い」とクラン内でスペックの比較をしても仕方ないと考えています。なのでサンプルレシピは載せません。

理由は後述しますが、残念ながら現状のぬばたまはトップメタではありません。戦えないとは全く思いませんが、スタンダード環境においてカード1枚あたりのスペック査定がレアリティに左右されている以上、ギリギリまでRRR以上の枠が削られているぬばたまは不利であると言えます。

加えて、自分の手札や盤面を効果で増やす事を苦手としている為 相手からのガード要求にも弱い一面があります。これは自分から積極的にバウンスを活用する事である程度カバー出来ますが、これにも問題があります。


私自身今あるカードで勝ち上がるにはどうすれば良いのか考えていくと「現状で最適解と呼べる構築が無い」事に気が付きました。

公認大会で優勝しているレシピがある、という意見もあると思います。しかし、構築は構築であって 結果を出す為の1要素でしかありません。

同じデッキを使って優勝してみせるには構築と同時に思考が必要となります。その思考について、主なデッキの動きと合わせて 次項から述べていきたいと思います。



2.ハンデスについて

クジキリコンゴウやコクシガラスの行う「ハンデス」と呼ばれるテキストについて、正確には「相手に今現在不要な札を捨てさせるセルフハンデス」と言えます。

純粋に枚数を減らすハンデスとは違い、捨てるカードの選択権が相手にあるわけですから それ単体ではあまり効果が得られない事も多いでしょう。

「CB1で相手に手札を捨てさせる」だけならば他のクランでも出来ます。ガード値として要求すれば良い訳です。では敢えてぬばたまのハンデスを選ぶ理由は何処にあるのでしょうか。

それはクジキリコンゴウの存在にあると考えています。クジキリコンゴウの自動効果により、コクシガラスやカブキコンゴウ、ドレッドマスターが「このターン中相手の手札に不要札を押し付け、捨てさせた上、残る手札にも制限をかける」効果となります。

それまでの「単にハンドを経由した除去」を確かなガード要求に変えられる事は、クジキリ特有の大きな強みであると言えます。


「一番派手なハンデス」と言われる事の多いコクシガラス。しかし、このコクシガラスが本当にハンデスするのは相手の(R)を「1枚」戻し、今ある手札から5枚捨てさせた時だと考えています。

(R)を5枚以上戻した場合のそれは(R)の5枚焼きと大差ない上、手札の枚数自体が減る訳ではないので、相手が今現在使えるガード値を増やしてしまう可能性があります。更に所謂cip効果、登場した時に発動する効果を再利用されてしまう事も考えるべきでしょう。

この「再利用される」という部分が特にネックで、例えばオラクルのレクタングル・メイガスのような「少ないコストでカラスによって与えられた損失をケア出来てしまう上に本来のプラン、ゲームメイクが出来てしまう」ユニットはカラスを打つぬばたま側にとって大きなディスアドバンテージとなります。

枚数で見るだけでも元々「2:5交換」、3枚差をリカバリーされるだけで帳消しになってしまう訳で、その3枚差を返された後は「ぬばたま側が守護者を2枚捨てた」という損失だけが残る結果となります。


派手な効果ばかり取り上げられるカラスですが、完全に相手の手札を無くす為には「相手の手札+盤面の枚数が5以下である必要がある」、ここは特に意識していきたい所です。要するに、相手側に残った手札込みで詰められる時にこそカラスが強い、という事になります。

当然そこまでハンドを削る前から相手もリソースについて考えている訳ですから、ハンデスをメインとする構築に寄せるなら軽いコストでリカバリーしてくる相手を意識して「複数回のカラス、カブキ使用」を意識すべきでしょう。

先程「クジキリで捨てさせるだけでは効果が薄い」と書きましたが、流石にカブキ等が絡む2枚以上のバウンス+ハンデスにガード制限付与は弱い訳がありません。

ハンデス型、クジキリ軸等言われてはいますが その実態は「要求の取れないラインの弱さにハンデスと制限を組み合わせて押し付けていく」デッキだと言えます。

カブキやドレマスが相手依存な為狙いにくい場面もありますが、いざという時にはボイドマスターで「相手の(R)を戻せる」事を覚えておくと良いですね。


3.バウンスについて

ぬばたまの「アタック終了時に手札に戻る」ユニットについては、「そのままガード値としても使えるようになるから強い」という考えもあると思います。

実際ゲイルを2面広げて襲いかかり、2枚戻す動き自体は強いです。が、正直それだけでは勝てません。

これは先攻2tにハンドを確保する目的でゲイルを広げると実感しやすいのですが、ぬばたまのG1にはロイパラのアレンのようにCB(1)等の軽いコストで手札、盤面を増やすカードが無い為、ただ戻したカードをガード値に使うだけでは手札を増やしつつ盤面にも残るオラクルの劣化となってしまいます。

例としてゲイルを(R)に1枚出し、登場時効果を使った状態で自分の(R)を1枚戻してみると「ゲイルで増えた筈のハンドが、ゲイルのバウンス効果によるコストで±0になっている」事になります。サクラフブキ等を使い回すにしても無視出来ない損失です。

序盤から要求を出せるにしても、相手からすれば☆が絡まない限り「貰ったCBで補えば良い」となる訳で、速攻をしかけるにしても「ゲイル単体ではあまり脅威にならない」という事になります。

勿論 そうでないクランや、終盤で競り負けてしまう事が予想されるアクセルに対しては広げた方が良いという場面もありますので、適当に投げるのではなく 大切に使っていきたいですね。


これまでぬばたまの短所を多く挙げてきましたが、ぬばたまはそれまでの他クランには無かった「登場時効果を使い回せる事」が特に大事であると考えています。

個人的意見ではありますが 先のサクラフブキは勿論、他にも戻してみて特に強いと感じたカードがあります。


マガツゲイルです。


他のカードをバウンス出来、ソウルの枚数を減らさずにカラスへと繋げられるゲイルを何故戻すのかというと「単純に手札が増え、次の攻撃時に要求を増やせる」からです。

構築の部分で「手札や盤面の枚数を増やしにくい」、ハンデスの部分で「登場時効果を使い回されてしまう」と書きましたが、今回はその逆を自分でやってみようという訳です。

自分で他のカードを戻す際に何らかのコストを要求される仕様上、コストに対するアドバンテージはあまり大きくありません。

それでも ゲイルの持つ「手札枚数を減らさずに15要求を作り、バウンスによって後続を手札に抱えやすくする」役割は現状のぬばたまで唯一手札や盤面の増えるムーヴですので、再利用出来るなら悪い選択肢ではないと考えています。

ゲイルが使いきりで終わらないこの考えは、マガツストームを使う際役立ちます。再度並べる際に登場時効果を使わずサクラフブキを戻す事で、改めてCBコストを用意する事が可能になります。



4.マガツストームについて

正直な話、公開当時このカードについてはあまり良い印象を持っていませんでした。Vの攻撃を止めても横の要求が出せないのでは意味がないのではないか、G1はマガツブレスのようなアド損が前提となるユニットばかりなのではないか等々、理由は多々ありますけれど その中で特に気になったのは

「初回ライドで何も起きない」

という部分です。下の効果を使おうにもツナマサやオボロザクラを絡めてトップお祈りになるなんて冗談じゃありません。他のクランがVRに乗れずとも手札や盤面を増やしたり、結果的に要求を上げたりと動ける中で「何も起きない」というのは大きな弱点であると言えるでしょう。

返しに相手の(V)を止められるとはいえ、軽いとは言い切れないコストがかかります。確実に損失が出ている事を考えると、恐らくこのカードを構築から外して、初回からハンデスを仕掛けられるクジキリをベースにする考え方になると思います。

個人的に、相手の(V)攻撃を防ぐ効果はかげろうやゴルパラをはじめ、これから増えるであろうむらくもを見る場合に「手札が増えにくい」という弱点をカバーした上でコクシガラスのコストを確保出来るこの効果は、ぬばたまが勝つ為に欠かせないものです。

(V)の攻撃で勝ちにいく動きはこれから先間違いなく増えますし、最近評価の上がったロイパラのエクスカルペイトによる返しを唯一軽減出来るカードとして高く評価しています。

下の効果については次項で扱います。



5.ぬばたまの「勝ち方」について

改めて、これまでこのクランの強みよりも多くの短所を書いてきました。読んでいる人の中で不愉快に感じた方もいると思いますが、「勝ちにいく時にぶつかって当然の壁がある」と解釈していただけたら幸いです。

ハンデスの強みとして追加のガード制限を挙げましたが、相手のガード値を枯らして勝つ以外の選択肢を持ちたいのであれば、当然要求値が必要になります。ここではぬばたまでより高い要求値を出す為に有効なカードを挙げていきます。


・マガツストーム
先程の続きです。ストームは連続攻撃を行えるのですが、単純に「1枚戻して3枚並べ直し+5k」するよりも 先の「バウンスについて」で述べた通り「より多くの効果を使い回し、活用させていく」点に注目します。

基本的に最大限、つまりバウンス時に(R)を3枠空け3枚スペコを無駄にしない動きを心掛けるべきです。「プロテクトでコール枚数を調整する」のは手札にどうしてもコールしたくないカードがある場合に限り、それ以外は全てストームの価値を下げ、相手への要求が減る悪手です。

対シャドパラ等でどうしてもリカバリー出来ない場面に限り調整の出来る効果であると考え、残った(R)は遠慮なく疑似完ガのコストにすべきですね。

このスペコ効果で出せる最大要求値は、既に起動効果を使用したコクシガラスに対し「トリガーをチェックした後で」他のバウンスを誘発させ、後出ししたオボロカートの効果をカラスに振った時の52000~(72000~)です。

この動きはスペコの有無に関係がなく、更にオボロカートが手札以外必要とせず自分で手札に戻る為、狙おうと思えば「429000ヴァンガード」なんてロマン砲を狙う事が出来るのでオススメです。

PRで追加されるトガジュウジと合わせたらぬばたま最強の要求が可能となりますが、些か以上に無理があるので覚えておくだけでも十分でしょう。


・ボイドマスター
登場時効果でフォースに届くだけでなく、8kブーストで23k出せます。インターセプト封じにより、そのターン中相手に15k以上の要求をする際、相手はインターセプト分でガード値を盛る事が出来なくなります。

先程は「クジキリと合わせても良い」と書きましたが 自身をバウンスする事が可能である為ストームや下記のカードと合わせても強く、無駄のないカードと言えます。



ダンブリーチ(フウキ)
6000という値はG1の8k(G2の9k)と組ませるだけで対フォースへの解答となります。お互いに組み合わせるとぬばたまとしては破格の29kラインとなりますが、「1ラインに1枚、どちらかがあれば良い」事が最大の強みであり、自力で誘発出来ない以上事故原因となる可能性があります。

フウキの14、ダンブリーチの15それぞれ単騎でも対フォース、対バニラへの解答となるので最低限の要求を取りに行く置物となれるのもパワーの伸ばしにくいぬばたまとマッチしていて、同じ要求を出すオボロザクラにはない長所です。

・マガツゲイル
繰り返しとなりますが「他のバウンス効果でゲイルを使い回せる」事は特に覚えておきたい所です。序盤でソウルに置いてしまうと、それから先の「バウンスする手段」、「要求の取れるライン」のどちらも足りなくなる場面が出てきます。

同様に出すだけで1枚バウンスが使える点も、マガツストームとサクラフブキを合わせて使っていく上で必ず必要になるテキストです。特に大切にしたいですね。



6.最後に

長くなりましたが、ここまでお読みくださいましてありがとうございます。

先日開催された八王子CSでぬばたまの使用者は僅か3名、お世辞にも「必ず勝ちに行ける」というデッキではありませんが、「使っていて面白い」という点で強くオススメ出来るクランですので、機会があれば是非試してみてください。

誤字や添削等あればTwitterにて連絡お願いします。